郷土愛醸成委員会
副理事長 石塚 奈穂 / 委員長 嶋倉 瞬
佐渡市の人口は毎年約1,000人ずつ減少し、人口減少及び少子高齢化が喫緊の課題となっています。自然減の原因としては若年層の減少により生まれる子どもの数が減り、高齢化率も40%を超えていることから、亡くなる人の数が増加傾向であることが挙げられます。社会減では大学などへの進学による転出が著しく、卒業後も佐渡に戻ってくる若者が少ないことによる若年層の流出が大きな要因となっています。
一方で明るい兆しもあります。近年、UIターンによる移住者が増加傾向であることです。島外で暮らしていたからこそ分かる佐渡の魅力を発信したり、島内資源を活用し起業したりするなど佐渡に活気をもたらしてくれています。短期的な取組で自然減を含めた人口減少を完全に止めることは困難ですが、UIターンの促進や若年層の流出を中心とする社会減への対策が、人口減少のスピードを緩和するには非常に重要です。
佐渡には豊かな自然、後世に伝えるべき貴重な伝統文化、風情ある史跡・旧跡、美味しい食べ物など魅力がたくさんあります。加えて佐渡に移住してきた人や島外に出て研鑽を積んできた佐渡出身の若者たちが、古き良き伝統と新しい発想で作り上げた魅力あふれる場所やモノ、体験が島内各地に増えてきました。それに呼応するように佐渡に訪れ、魅力をSNS等で情報を発信する観光客も増加しています。なぜ移住者により新しく創出されたものが求められているのか考えると、コンテンツ自体が魅力的なことは当然ですが、何より佐渡で楽しみながら暮らしている姿が魅力的に映り人を惹きつけるのだと思います。島内各地で地域を盛り上げている移住者等を応援することが多様な生き方を示し、佐渡に住みたいという人を増やすことに繋がるのではないかと考えます。
佐渡に住んでいても知らない、訪れたことがない魅力あふれる場所やモノ、体験は新しいもの、昔からあるもの含めたくさんあります。未来を担う若者が「佐渡でもできる」「佐渡だからできる」「佐渡でしかできない」ことを知り、体験し、人とふれあうことで郷土愛を醸成し、郷土に誇りを持ってもらいたいと考えます。
例年開催している新年会については、今年も新入会員の披露と先輩諸氏との交流を深めるため、感染症対策を徹底した上で開催します。
また忘年パーティー(卒業式を含む)については、卒業生を労うとともに現役メンバーが来る50周年やさらなる運動につながるモチベーションを高められるように企画・開催します。
今年度の佐渡青年会議所は少人数でのスタートとなり、一委員会体制となります。一人ひとりが適材適所で能力を発揮し効率的な組織運営を心掛けるとともに、郷土愛を原動力に会員自らが笑顔で楽しみながら活動してまいります。
佐渡は魅力がいっぱいで多様な楽しみ方ができる素晴らしい場所です。生まれ育った私たちが魅力を再確認し、移住してきた人たちと一緒になって佐渡での生活を楽しむことが郷土愛の醸成、活気と賑わいの創出につながると思います。そして、それがさらに人を惹きつける魅力になると考えます。私たち自身が生き生きと暮らし続ける中で、今後生まれてくる子どもたちにも郷土愛が連鎖していく持続可能な佐渡島の構築を目指します。
事業計画
- 1郷土愛を醸成する事業
- 2新年会の設営
- 3忘年パーティー(卒業式含む)の設営